ヘッダー

ヘッダー

2009年5月4日月曜日

AZUCHI Project ~完結編(プ○ジェクトX風に)~

時は5月、ゴールデンウィーク前半の2日間、いつもの4倍である2時間、つまり2日で4 時間の行動が可能だという最大のチャンスを与えられた我々は、この場で行われる地方審査に間に合わせるべく、このプロジェクトの完遂に挑んだ・・・。


1日目、5月2日土曜日

集まった人は今までで最も多く、皆やる気にあふれていた。

今までの試行錯誤の結果、新しい整備方法はその効率を上げつつあった。

ある人は鋼鉄線で安土表層をそぎ落とし、ある人はスコップで土を耕して盛り直し、そしてある人は木鏝や長い棒、水糸を使って平らに均す・・・。ある程度の役割分担が出来つつあった。

しかし、作業が進むにつれ、安土を削ぐ器具に異変が起きた。

鋼鉄線を支えるL字金具があまりの荷重に曲がり始めた。予備の部品はない。強引に曲げ直して使い続けた。以前切れたことのある鋼鉄線は直径0.55mmから0.9mmに変更した以降、切れることは無く、今回も耐えきった。

タイムリミットの10時になった。残る未整備域は4的分。明日へ持ち越された。



2日目、5月3日日曜日

この日もたくさんの人が集った。

時間との勝負。個々の連携は今まで以上にとれていた。

残り1的分になったとき、残り時間は30分。時間は厳しかったが全てすることに決めた。

最後の苔の壁が取り払われた。器具は最後まで耐えきった。

安土の再形成が一通り終わったとき、時刻は9時57分。間に合った。

最後に的を取り付けた。今まで以上に的が栄えて見えた様な気がした。

ここに、AZUCHI Projectはひとつの大きな節目を迎えた。しかし、気を抜いていると安土の状態はすぐに悪くなる。AZUCHI Projectはこれからも続いていくだろう・・・。





皆さん、僕のふとした思いつきから始まったこの企画をここまで応援してくださり、ありがとうございました。まさかここまで大がかりになるとは思っていませんでしたが(笑)。まあ、これで引退前に少しは今まで使わせてもらってきた道場に少しは恩返しが出来たかな・・・。「来たときよりも美しく」ということで。

AZUCHI Project、出来ればこれからも続けていってくれるとうれしいです。この整備法もまだ欠陥だらけですし・・・。


最後に、怪しい行動をしている僕らを見守ってくれ、その上差し入れまでしてくれた管理人さん、ありがとうございました。弓道場を利用されている皆様、中学校弓道部の方々、米南の方々、僕の不手際で10時をちょっと過ぎることが何度かあり、すいませんでした。そして、部員のみんな、ありがとう。




-記録写真-(日付はバラバラだったりします)



CA370268 

作業風景

 

CA370262

手前は新しく導入した安土を真っ直ぐに切るためのレール。これ自体を使って安土を均すことも出来る。後ろでは鏝使って安土を均している。

 

このようにレールに沿って引けば真っ直ぐ切られる。例の板に取っ手をつけたので(脱着可能)高いところにもリーチが届く。

 

 CA370264

また、安土を削る以外にも簡易的なトンボとしても使える。

 

CA370266

矢が集中して刺さる箇所は堅くなるのでスコップでほぐす。これは従来同様。

 

スコップやトンボで崩した砂を持ち上げ、ある程度形を作る。砂が滑り落ちる場合は散水を行う。

 

仕上げ前に水糸を張る。これがないと無意識のうちに安土が前にせり出てくる。

 

仕上げは鏝、トンボ、長い棒(レール)を使う。トンボやレールで平面を作り、鏝で均す。高いところを鏝で均すには両手に鏝を持つと楽。この工程は感覚に頼るところが大きく、つまりこの方法の大きな欠陥のひとつ。それでも今まで以上の品質を期待出来る。最後に散水して完了。

 

AZUCHI Project実施前

 

 

 

AZUCHI Project実施後

 

 

AZUCHI Project実施後の射場からの風景

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

AZUCHI Project、お疲れ様でした。
同じ道場で練習させていただいているのに、いつも何もできなくて申し訳ない気持ちでいっぱいです。
そして、皆さんいつもありがとうございます。
米東生の行動力に、「米東生はすごいなぁ」と、いつも感謝の眼差しを送ることしかできません。
礼儀作法や、射技・体配についても至らないところだらけで、いつも見守ったり応援したりすることしかできない私たちですが、これからもよろしくお願いします。
3年生の方々、『引退』が見えてきましたが、悔いの残らないように、共に練習に励みましょう。
by 米南生